ピアンヴェッキオ 2023 / テヌータ ディ カルレオーネ
¥4,700 税込
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生産産地 イタリア>トスカーナ
生産者 テヌータ ディ カルレオーネ
品名 ピアンヴェッキオ 2023
タイプ 白
品種 リースリング30/ヴェルメンティーノ70
容量 750ml
発酵&熟成 下記参照
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日本国内534本の入荷 。ラッダのプロット「ピアンヴェッキオ」に植わるヴェルメンティーノ 70%にリースリング30%。2つの品種をステンレスタンクで100%全房のまま混醸。数ヶ月の静置。数パーセントのみ新しいトノーで静置したマストを最終的にブレンド。張り詰めた酸味、チョークのようなミネラル。グラスの中でしばらく置くと表情が変わる。
生産者について(輸入元資料引用)
生産者はテヌータカルレオーネと記載していますが、現醸造長であり多大な影響を与えているショーン・オキャラハンについて以下に記載します。
ワインショップ、飲食店、業務酒販、輸入業者。どの業態であってもワインを仕入れる立場にある方なら、個人の趣向と純粋な業務として仕入れの狭間で揺れ動いてしまうような生産者のひとりふたり持っているのではないでしょうか。
リエチネ(ショーンの以前の勤め先。ここでワインの醸造長をしていた)のショーン・オキャラハンから「〇〇、残念だけどリエチネをやめることになったよ」という一報がはいったのが、2016年の10月10日。続けてこんな意味深なメールが・・・「まぁでも、ちょうどいいタイミングだと思う。オーナーはリエチネを違う方向性にもっていこうとしている。それはそれでいいんだけど。ともかく収穫前にここを出ていかないといけない。このタイミング、ボクの意思だけではないんだけどね。こっちはこっちで新しいプロジェクトを始めることにしたから。お楽しみに!」
それからリエチネのセールス担当者に何があったか問い合わせてもはっきり答えてくれないし、ショーンに直接メールをしても電話をしても連絡がつかない。以前リエチネで働いていた友人のステファンとの連絡で、ようやく事の背景を理解することが出来たものの、肝心のショーンと連絡が付かない日々が続きます。ステファンでさえ居場所が分からないと。ショーンの息子ジャスパーくんへの「なんとかお父さんから連絡するよう伝えて!」というリクエストもむなしく。とうとう「おれの友だちはお前の友だち」という、いかにもイタリア人的な考えからか、ステファンの友人ルパートくんまで登場し、ステファン、ルパートくん)、私の3人でショーンの居場所を探すことになったのです。その間にもショーン自身のインスタグラムから入ってくる断片的な情報は、私たちの捜索を高みで見物しているかのよう。
――「ショーンが新しいワインをつくったらしい!!」
見つからないからこそ見つけたい!飲めないかもしれないからこそ飲みたい!という思いは、おっさんがいうのも変なものですが恋心にも似て。そのショーンのまだ見ぬ新しいワインの情報を出来る限りしらみつぶしに探して回る私たちはまるでストーカーにでもなったかのような錯覚さえ覚えました。「これって個人的な趣味の世界・・・!?」
そう捉える方もいらっしゃるかもしれません。その時点では味の確認のしようもないし、価格さえ分からないのですから。でも、ショーン・オキャラハンのつくる「リエチネ・ド・リエチネ」(IGT)はその上質感と、濃密で縫い目なく詰まった果実味をもって、筋肉質な「ラ・ジョイア」しか知らなかった飲み手に、またプロにも大きな衝撃を与えたワインでした。しかも、このワインが素足でクラッシュされ、自生酵母で醸され、卵型のセメントタンクで熟成――という、なんとも今はやりの自然派ワイン的な醸造方法と聞くにつけ、オフフレーヴァーの一切を感じさせないのが信じられないぐらい。
語弊を恐れずにいうと、要するにショーンは天才なのです。
そして、とうとうショーンと連絡が取れたのが今年の3月。リエチネをやめてからなんとも5か月過ぎてからのことです。しかしその後も「ごめんごめん!スペインに行ってたからさ」とか「明日には連絡するから待っててね」が、一週間後だったりと、風来坊な彼らしく、連絡が急に途切れることもしばしば。なんとか4月のヴェローナで個人的に会う約束を取り付けたものの、本当に彼と会えるかどうかは神のみぞ知る!なぜならヴィニタリー会場には古巣のリエチネもいるし、彼の突然の雲隠れを心配していた他のバイヤーたちも、彼の存在を知るや否やきっと押しかけるだろうから。なにしろ、もともとショーンはヴェローナに来る予定にしていなかったのです。
そして・・・
会場の片隅で久しぶりに出会った私たちは1時間半という限られた時間、お決まりの近況報告もそっちのけで彼自身の手による新たなワインの話に没頭したのでした。
ショーン・オキャラハンの手による新たなワインの名前は「イル・グエルチォ」(フラグシップ・ワイン)。つくり手として、シンプルながらも印象深い上品なフォントで「ショーン・オキャラハン」と記されています。ラベルの台紙はあのIGTのリエチネで使われたものと同じ、厚めのマット紙。右下にはショーンのトレードマークがエンボスで加工されています。
肝心の味わいは言わずもがな。サンジョヴェーゼ・ピューリタンの彼らしく、今回もやっぱりSG100%。IGTリエチネの濃密感はそのままに、より酸味が洗練されている印象。また、IGTリエチネと比べ、より赤系のチェリーやイチゴ、スミレ、紅茶などの香りが一気に引き立つ。エアリー(軽いという意味ではない)な飲み口な一方、甘いタンニンを伴いながら、長く長く続く余韻。
「ボクはリエチネでベストを尽くしてきた。で、自分の努力が頂点に行きついたと思った時が次のゴールを目指すにふさわしいタイミングなんだよ」とショーン。
彼のワインのラベルにはこのような言葉がかかれています。
私は生まれつき片目が見えません。
だから生涯通じて他のひとと違ったものの見方をしてきましたが、
時にこれが有利に働いたり、そうでなかったりします。
最良の友人は私のことを「Il Guercio」と呼びますが、
これはトスカーナでは「片目野郎」という意味です。
ワインはすこぶる普通ではなく、古典的なブドウ品種に対する私の個人的な見解だったり
自分の興味のある特別な容器をつかったりして醸造したものです。
全てのヴィンテージの作柄がそれ自体を定義づけます。
私はただ、それを正しい方向に導き、その作柄によって
与えられた特徴をワインに見出すよう促すのみ。
脚による柔らかな破砕とごく自然な発酵と、
そして可能な限りごく少量の亜硫酸を使ってボトリングしています。
片目を閉じてワインを楽しみながら、
別の視点で生きるということをゆっくり考えよう。
チアーズ!
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